宮城のゴミ屋敷清掃会社に勤める夫と建てたわが家は、高断熱(熱の出入りがない)の戸建て注文住宅です。その目的は、ヒートショック対策です。ヒートショックとは、急激な温度変化で高齢者らの体調が急変し、具合が悪くなることです。
そのため、わが家は、高齢者にやさしい、エアコン1台で家全体の温度を一定に保てる空調システムを設置しています。一般的な家庭(エアコンを4~5台設置と想定)を基準にすると、エアコンの光熱費を4割削減できる省エネ効果もあります。
新システムは屋根裏部屋に設置したエアコンと空気清浄機を接続し、各部屋に送風管(ダクト)をつないで温風や冷風を送り込みます。従来のエアコン一元化システムは、暖房専用でしたが、この新システムは冷暖房兼用です。
担当者によると「ダクトの張り巡らせ方がポイント」という。居間や寝室、玄関、風呂場の天井にダクトの送風口と換気口を設けて、家全体の温度を一定に保ちます。
部屋ごとにエアコンの室内機や室外機を設置する必要がないため、スペースの有効利用に加え、見た目も良くなります。エアコンは、屋根裏部屋に収納されています。
この新しい空調システムでは、一般的な住宅では冬は居間と玄関の温度差が4.5度であるのに対し、温度差1.4度にまで抑えられました。これにより、急激な温度変化に弱い高齢者の体調も万全です。